修理・ホイール

2015年10月 7日 (水)

久々の更新です

本当に久々の更新になります。

言い訳のしようもなく、普通にサボっていました。面目ない。

反省して、またちょくちょくと更新してまいります。

今回は、また珍しいお仕事だったのでご紹介したいと思います。

それがこちらです。はいドン!

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写真の二本のタイヤホイールです。いまいち伝わりずらいのですが、こいつらはとても大きくて、太くて、かなり重量があります。

自転車の物ではありません。仮に間違って自転車に使ってしまうと、スタートがとんでもなく重くなってしまうでしょうね。

では何かと言うと、これはリヤカーのタイヤホイールです。

今ではとても珍しいですね。僕も実は見るのも触るのも初めてです。知識としては知っていましたが、実際に触ってみると、なるほど~と思う部分もあったりしますね。

本来はタイヤを交換してほしいという依頼でしたが、ホイールの腐食が激しかったためホイールを含めた全交換をすることになりました。

この後、お客様宅へお伺いして、まぁ色々あって四苦八苦して取り付けてきました。慣れない事をすると非常に疲れますが、とても勉強になります。面白いですね。

2015年5月18日 (月)

リヤカー修理

今回は配達用に使用されているリヤカーの修理です。

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片側のホイールの軸が折れていました。ホイールにもダメージがあったので、ホイール全部を交換する事に。残念ながら在庫はしていないので、取り寄せになります。

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そして、注文していたホイールが届いたので早速修理開始です。

こだわりとして、ホイールを一度分解して可動部に潤滑剤をたんまりと増量してあります。リヤカーとしての過酷な使用状況を見こしたうえで、出来る限り可動部への負荷を減らすための処置です。

また、ホイールを新しくするのならばと、

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軸の太さを、今までの約8mmから約10mmの太さにサイズアップしました。太い方が当然ですが頑丈です。これも耐久性を考慮した対処です。

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タイヤを新しいホイールに入れ替えて修理完了しました。

ただ新品に交換するだけが仕事ではありません。ちゃんと色々考えて工夫しております。

 

 

2015年2月 3日 (火)

早期の修理

高岡市中保へ出張修理。

以前、パンク修理した時に後輪が僅かにグラグラしているのに気がつき、お客様に悪化する前に早期の修理を勧めていました。

今回はその後輪の修理にお伺いしました。

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グラつき具合から見て、まだ症状が軽く。感覚的に、多分最低限の部品交換で済むんじゃないかと思っていました。

まずは分解して、部品の状態を確認。

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車軸の玉押しという部品が歪に削れていました。左右に一個ずつあるのですが、両方ともダメになっていました。その他の部品は無事。

思った通りの結果と言えます。

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玉押しを右側の新品に交換。ベアリングも一応全交換し、組み直して修理完了です。

予想通り最低限の部品交換で修理出来ました。

今回お客様には、出来る限り早く修理することを勧めていました。

理由は、車軸のグラつきは良くなることは当然無いですし、現状維持も無いからです。時間が過ぎれば過ぎるだけ症状は悪化していきます。悪化していけば、それだけ修理費用も高くなっていきます。後輪全部交換ということにもなりかねません。

そして、なによりも危険です。悪化すれば最悪、車軸が折れてタイヤが外れます。今回は後輪でしたが、前輪が外れたら間違いなく大事故に繋がります。勿論、後輪だから安全という訳ではありません。前輪よりはリスクが低いというだけで、危険なのは変わりません。

なので早く修理出来て僕もほっとしています。これで、お客様にも安心して乗っていただけます。

2014年11月27日 (木)

グリス切れ?

本日は遠出して富山市での出張修理。

後輪のパンク修理の依頼でしたが、残念ながらチューブのバルブがもげていたので再生は不可能。チューブを交換する事になりました。

チューブを交換するには、車輪をフレームから外さないといけません。

その際には、外したついでに車輪のみを回してみて、回転に不具合がないか、車輪内部のグリス(潤滑剤)が無くなっていないかチェックしています。

今回は、回転に不具合ありでした。グリスが切れた様子はないのですが、回転が妙に重い。回しても遠心力が働かず、すぐ止まってしまいます。

内部の様子は大体検討がついていますが、分解しないことには修理もできないので開けてみることにしました。

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分解してみると予想通りの結果。グリスは無くなってはいませんが、タール状に固形化しています。粘度が異常に高いので、ベアリングが回らず回転が重くなっていました。人間に例えるなら、田んぼの中を歩くといった感じでしょうか。

タール状のグリスを除去して、新しいグリスを入れ直しました。回転も滑らかになり修理完了です。

ここまでグリスが固形化するのは、経験上『バンドブレーキの後輪』に多いです。

バンドブレーキは、後輪の中心をブレーキシュー(固いゴムのような素材)で締め付けることでブレーキがかかります。その際には、摩擦でブレーキシューが微量ですが少しずつ削れていきます。

あくまで推測ですが、摩擦で削れたブレーキシューの微量な粉末が、内部に侵入してグリスを変質させているのではないかと個人的には考えています。

2014年11月11日 (火)

危険です

高岡市にて出張修理。

接触事故で、自転車の前輪が歪んでしまい、走行できなくなっていました。

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修正不可能なほどに歪んでいたのでリム交換です。

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分解しました。

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歪んだリムと衝撃で曲がったスポークです。結構な衝撃だったようです。怪我が無かったそうで良かった。

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リムとスポークを新しいものに交換して組み直します。

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組み上がりました。自転車の技術試験で受かる程度のレベルなら25~30分で組み上がりますが、さらに精度を上げるために+15分ほどかけました。僕の現段階の技術力ではこれが限界です。

初めに接触事故と書きましたが、自転車同士の事故だったそうです。原因は自転車同士で並走していたからです。

自転車の並走は道路交通法で禁止されています。一部例外はありますが、基本的には禁止です。

二台の距離が近ければ、今回のように接触事故を起こしてしまいますし、距離を離していても車の通行の妨害になります。当然危険です。

並んでお話をしたいという気持ちは判ります。ですが、事故にあってからでは全てが遅いと思います。取り返しのつかない怪我をおっていたかもしれません。

別件ですが、つい最近、自転車で転んで5針縫ったお客様に、私はお会いしています。

以前にも言いましたが、自転車はすぐに直るけど、人間はすぐには治りません。

危険な運転は、常に事故に繋がっています。

2014年11月 8日 (土)

初対面

高岡市木津での作業。

タイヤ交換でお伺いしました。

そこで初めて見る部品に出会いました。

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シマノ製内装2段変速ハブです。

なんと2段階変速です。内装変速は、現在の主流は3段変速で、少しずつ5段変速が普及されていっています。高級モデルになると8段、11段といった物まであります。

この2段変速は、現在は製造されていないため新車では絶対にお目にかかれません。かなりレアなのではないかと思います。

シマノ製の2段変速は、『Hi-Matic』というシフターを使用しないタイプの物が、過去にあったのは知っていましたが、このハブはシフターで変速するタイプでした。

構造も仕組みも内装3段に良く似ています。内装3段への、移行前に作られたのでしょうか? 逆に、3段を簡素化した物なのか? そもそも何時頃、製造されていたのか?

謎の多いハブです。

2014年10月26日 (日)

自転車屋の技術

高岡市清水町からの修理依頼です。

自転車の前輪をぶつけてしまい曲げてしまったそうです。修正不可能なほどに歪曲していたので新しいリムで組み直すことにしました。

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右側が曲がってしまったリム。左側が交換用の新しいリムです。

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二つを重ねてみました。上側は重なりますが、下側は片方が曲がっているため重なりません。

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ハブだけを流用して、スポークとリムを交換しました。

前輪は14番という規格のスポークで組むのが一般的ですが、今回は思うところがあったので、14番よりも太い13番のスポークで組んでみました。

こちらの修理、元々は購入店に修理に出したそうですが、そちらでは修理不可能と言われたそうです。困っていたところ、知り合いの方から僕の事を聞いて、当店に持ち込まれるという経緯を辿っています。

販売したお店がどういった事情で修理出来ないと言ったのかは判りませんが、御覧の通り問題なく修理は完了しました。

車輪を新たに組むのは確かに簡単なことではありませんが、自転車屋なら出来て当然な技術です。

自転車を販売するのなら、売った後の事もしっかりやるべきではないかと僕は思います。

売ったらおしまいという考えは大嫌いです。

2014年9月25日 (木)

危険です。

台風の影響で終日雨。さすがに暇な一日でした。

先日の受けた修理依頼ですがご紹介します。

自転車で側溝に突っ込んだそうです。結果こうなりました。

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前輪がグニャングニャンです。見ただけで使い物にならないと判断できました。

ハブダイナモだけ残して、リムとスポークは交換。車輪の組み直しです。

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分解しました。見事に曲がっています。

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曲がった部品は交換して、ホイールを組み直しました。修理完了です。

真面目な話ですが、今回を含め、立て続けにホイールの修理を何件か受けています。原因は今回のように側溝に落ちたり、ぶつかったり、傘を巻き込んだり等です。

皆さん、自転車は酷い状態でしたが、幸い自身の身体は大事には至りませんでした。

ですが、これらは全て自身の不注意が招いた結果だと僕は思います。

前輪の異常は、想像している以上に危険です。

最悪の場合、前輪がロックされ急停止すると、車体から前方に体が投げ出され、地面に顔面からダイブすることになります。車の通りが多い所だと大事故に発展するかもしれません。

自転車は、早ければ数時間で直ります。ですが、人間の身体はどうでしょうか?

小さな傷でも治るのにどれだけの時間がかかるのか、今一度考えていただければ、おのずと安全運転に繋がるのではないでしょうか。

2014年8月 9日 (土)

人間でいう乾燥肌。

台風の影響か、ちょっと暇な一日でした。

高岡市からの依頼です。

前輪のタイヤ交換でしたが、車輪の回転が異様に軽いのが気になりました。

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この部分に問題があります。中身を見てみましょう。

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グリスが完全に枯れていて、ベアリングも焼けてしまっています。

この部分には本来グリスという固形潤滑剤が詰まっていますが、長い年月で全部流れてしまったようです。人間もそうですが潤いは大切ですよ。

ベアリングはダメですが、奇跡的にハブも玉押しも無事でした。

綺麗に洗浄して、ベアリングを新しくして、グリスをたっぷり詰めてやります。

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後は調整して完了。

この作業を単体でやると、なかなかの値段になりますが、タイヤ・チューブ交換などのタイヤを車体から外す作業と一緒にやると、ついでの作業として工賃を少しお安くできます。

長年乗った自転車には、愛情と潤いを与えてあげましょう。

2014年8月 6日 (水)

もう一手間

後輪のハブが、どうしようもないくらいガタガタだったのでハブごと交換することにしました。

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ハブとはこの部分のことを指します。内部がボロボロで酷い有様でした。

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新品を用意しました。リムは元の部品から流用するので、一旦ばらばらにし、ハブを新しい物に変えて、また組み立てます。

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組み立て完了しました。古いのと新しいのが入れ替わっています。

余談ですが、自転車屋の資格で『自転車技士』というものがあります。実技の試験では、ホイールを20~30分で組み立てる必要があるのですが、実際は、そんなやっつけ仕事みたいな真似はしません。

自分の納得のいくレベルまで時間をかけて組み立てています。

さて、組みあがったのでこれで完成となる訳ですが、ここでもう一手間加えてみましょう。

加えるのはこの部分です。

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ベアリングという小さい金属のボールが詰まっている場所です。蓋を外してみます。

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グリスが申し訳程度しか入っていません。これまでも何度かハブの交換を行っていますが、全て似たような状態でした。なんで新品の状態で、グリスがこんなに少ないのか甚だ疑問です。

こんな状態で納車するとすぐにグリス切れを起こしてしまいます。なので、一手間加えてグリスを足します。

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ママチャリタイプの自転車は、溢れるくらいグリスを入れて問題ありません。溢れたら拭けばいいだけの話です。

この一手間を、加えるか加えないかによって、のちのち大きな差が出てくると思って修理をしています。

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